「当たり前」になっている問題に、どう気づいてもらう?
企業や店舗の整理収納に入ると、こんなことがあります。
クライアントは「使いにくい」「作業に時間がかかる」と感じている。
でも、実際にそこで働いている従業員は、今の状態を当たり前だと思っていることも少なくありません。
「ずっとこのやり方だから」
「今まで困っていないから」
「変えなくても仕事はできるから」
そんな反応をされることもあるかもしれません。
では、従業員自身が問題に気づいていない現場では、どのように改善を進めればよいのでしょうか。
1.最初から問題を指摘しない
現場を見ていると、「ここを変えたほうがいいのに」と思うことがあります。
しかし、いきなり「ここは使いにくいですね」「この方法は改善したほうがいいです」と伝えると、相手は自分の仕事を否定されたように感じることがあります。
まずは、今のやり方を否定せず、どのような理由でその状態になっているのかを知ることが大切です。
2.実際の作業を見てみる
言葉だけでは分からないことも、実際の作業を見ると見えてきます。
例えば、
・必要な物を取りに行くために何度も移動している
・使いたい物がすぐに見つからない
・物を戻す場所が分かりにくい
・人によって作業の進め方が違う
本人は不便だと感じていなくても、毎日の作業の中に小さなムダが隠れていることがあります。
作業の流れを観察し、どこで時間がかかっているのか、どこに負担が生じているのかを確認します。
3.相手が気づける質問をする
改善を進めるときは、こちらが答えを伝えるだけでなく、相手に考えてもらうことも大切です。
例えば、
「この作業で時間がかかることはありませんか?」
「忙しいときに困ることはありますか?」
「初めての人でも、この場所を使えると思いますか?」
といった質問です。
質問を通して、普段は意識していなかった不便さに気づくことがあります。
ただし、問題に気づいてもらうことを急がず、相手の反応を見ながら進めましょう。
4.小さな改善から始める
最初から大きく変えようとすると、従業員の負担や抵抗感が大きくなることがあります。
まずは、物の置き場所を見直す、表示を付ける、使う物をまとめるなど、取り組みやすいことから始めます。
そして、改善したことで何が変わったのかを一緒に確認します。
「探す時間が短くなった」
「戻す場所が分かりやすくなった」
「作業がしやすくなった」
こうした実感が、次の改善につながります。
5.改善を押しつけず、一緒に考える
整理収納アドバイザーが使いやすいと思う方法が、現場で働く人にとっても使いやすいとは限りません。
仕事の内容や忙しさ、使う人によって、適した方法は異なります。
だからこそ、現場の人の意見を聞きながら、無理なく続けられる方法を考えることが大切です。
改善の目的は、きれいな状態をつくることだけではありません。
働く人が使いやすく、仕事がしやすくなり、その状態を続けられることです。
整理収納アドバイザーに必要なのは、現場を見る視点
企業や店舗の現場では、問題が分かりやすく表れているとは限りません。
当たり前になっている作業の中に、改善のヒントが隠れていることもあります。
現場を観察し、働く人の話を聞き、小さな変化を一緒につくっていく。
そんな関わり方が、現場改善につながります。
企業・店舗の現場改善を学びたい方へ
改善整理コンサルタント講座では、整理収納の知識にHACCP・衛生管理・5Sなどの視点を加え、飲食店の現場を改善するための知識や考え方を学びます。
「片づける」だけでなく、現場の課題を見つけ、改善を提案できる人を目指してみませんか。

.png)


